【2020/08/20更新】
自分はあるていど滑れるけど、子供にどう教えていいかわからない。と言う人は多いと思います。
趣味で、年間延べ300人以上の子供にスキーを教えている経験を元に、教える手順とノウハウを全てお伝えします。
【INDEX】
1.服装などのチェックポイント
2.板に慣れる
3.姿勢と動きの確認
4.滑って止まる
5.最後に
1.服装などのチェックポイント
ウエアの防寒対策
寒かったり、雪が入って痛いとそれだけで、嫌になってしまします。まずはウェアを着る上でのポイント。
・ウェアによっては、ジャケットとパンツを接続できる物があります。一度確認してみましょう。
・ほとんどのウェアは、パンツ上とジャケット下の内側部分に、ゴムの付いた止めるとめるものが付いています。ここをしっかりとめると寒さ防止になります。
・グローブはウェアの袖の中に入れて止める。
ブーツの履き方
スキーのブーツは重く、普段履き慣れないため大変。出来るだけ足が痛くならないように注意します。
・スキーブーツは足首の部分を締めて固定します。
足首の部分から上に「靴下のシワ」や「インナーパンツの裾」などで、段差がなるべく出来ないようにします。
・痛くなければ、なるべくキツく絞めます。目安としては、スネの部分に指が1本入るぐらい。
(参考:スキーはブーツの足首部分で、長い板を固定します。特に初めのうちは足首がしっかりしてないと上手く滑れません)
2.板に慣れる
ゲレンデの平らなところで練習してください。
子供に教えるときは、上手に曲がれるようになるまでトックを持たないことをおすすめします。(足の動きや、体重移動をしっかり学ぶため、と、振り回して危ないため)
板の説明
・板は、とがっている方が前(トップ)、あまりとがっていない方が後ろ(テール)になります。
・靴を止める部分をビンディングと言います。
・板の裏をソールと言います。
・板の裏の両サイドに金属の金属の部分をエッジと言います。
エッジは、包丁のように研いであります。手を切らないよう、板を持つときは、グローブをしてください。
エッジで踏まれると切れます。ゲレンデででは、寝転がったり座ったりせず、必ず安全なところで休むよう教えてあげてください。
板の付け方・外し方
・基本的に板に右と左はありません。
・付けるときは、ブーツの先をビンディングに差し、かかと側を踏みます。
・外すときはかかと側を上から押します。こと時に、握ってしまうと指を挟んでしまうので、パーで押します。
・滑っている途中で板が外れてしまった場合は、かかと側が上がってると思いますので、これを押して一度下げてください。
板を付けて歩く
・片方だけ板を付け、もう一つの板の周りを大きく2周ぐらい歩いてみます。
・今度は、逆の板だけを付け歩きます。
3.基本姿勢と動きの確認
基本姿勢の確認
両方の板を付け、立ちます。
・ヒザを前に出し、スネがブーツの前を押す。
・おへそを地面に向ける。
・腕は体の横より少し前に置きます。
※簡単に言うと「ジャンプして着地した時」の体勢を作ります。
カニ歩きする
・一歩ずつ、横に歩きます。
・コツは、板を常に並行にします。
・歩幅は開き過ぎないようにします。(板を並行に保てなくなるため)
後ろを開く
止まる練習です。
・板を少し(コブシ1つぐらい)開きそろえ、上記基本姿勢を作ります。
・せーの!で、板の後ろ(テール)を左右同時に開きます。
この時、ジャンプせず、雪面を削るように開きます。
・板で前方にしっかりとした三角形を作ります。
・トップはコブシ1つぐらいの幅を維持します。
・ヒザが内股にならないように気を付けて下さい。
・この練習は、飽きるほどたくさんやると、上達が早くなります。
4.滑って止まる
初めは、緩やかな斜面で、その先が平らになっていて、自分で止まれなくても自然に止まる場所で練習します。
カニ歩きで登る
・先ほどのカニ歩きで斜面を登ります。
・斜面に対して真横を向き、1歩ずつ確実に登ります。
板が斜めになると滑り落ちるので注意。
・コツは、左右の板の斜面下側を指1本分上げ、斜面上側のエッジを雪面に食い込ませて登ります。
ヒザを斜面上側に、少し曲げるイメージです。
・初めは上手く登れませんが、何回かやっていると慣れ、登れるようになります。(今まで4歳からの子供1,000人以上に教えてますが、30分やっても全く登れない子はいませんでした。)
「ハ」の字でスタンバイ
・少し登れたら、山側の足を大きく開き、大きな三角形をつくります。
・次に谷側の足を少し閉じます。(のこ時、三角形は維持します。少し細長い三角形。)
・上記を繰り返し、谷側(斜面下側)を向き、テールを開き大きい三角形を作って止まります。
(参考:ハの字のことをプルークスタンスと言います。プルークとはドイツ語で農作業で使うクワのような意味で、2本のとがった物をイメージしてもらえるといいと思います。)
滑ってハの字で止まる
・テールを開く力を抜く、又は、板を少し動かすと前に進みます。この時、テールは少し開き三角形を作ったまま進みます。
・左右のテールを同時に開いて止まります。
・少し急な斜面を滑るときは、少しブレーキをかけながら滑るようにアドバイスします。
(参考:ハの字で滑ることをプルークファーレンと言います。ちなみに、ファーレンとはドイツ語で進むことです。よく聞く、プルークボーゲンのボーゲンは弓のことで、ハの字で弓のようなターン弧(こ)を描いたり、板を弓のように曲げて滑ることをイメージしてしてもらえるといいと思います。)
5.最後に
・上記の方法で、ほとんどの子供は滑れるようになります。
・ただ、人それぞれクセや感覚が違うので、その子に合った教え方を工夫してするといいと思います。例えば、全く止まれないこっが、腕を「前ならえ!」と、ウデを前に出すだけでシッカリ止まれたり。
・せっかく家族でスキー場に行ったのに、なかなか滑れなかったり、子供が言うことを聞かずに険悪な雰囲気になったりするのはもったいないと思います。
私のおすすめは、横浜市近郊の方は、スノーヴァ新横浜でキッズレッスンなどに入れることをおすすめします。4回15,000円(滑走料・フルレンタル料・会員登録料含む税込。2020年8月時点。)ぐらいで、ほとんどの子がターンができるようになります。
スイミングで泳げるようになるより、スキーは圧倒的に短時間で安く済みます。
以上